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与信管理の知恵袋 Vol.16 与信管理の方法をプロセスごとに解説

与信管理のプロセス

こんにちは、MCC与信管理ラボ編集部です。

与信管理とは、与信取引における代金未回収のリスクを排除・低減するための施策です。
取引増加に伴ってリスクが増大するため、適切な与信管理が求められます。

今回は、与信管理の方法を一連の流れに沿ってご紹介します。

与信管理の方法 STEP1:与信調査・審査

与信管理は、取引先企業の信用力を測るための与信調査・審査から始めます。
すなわち、取引先企業の情報を多角的に収集し、取引可否を判断します。
与信調査では、主に以下の情報を収集し、取引可否を判断する上での判断材料とします。

与信調査の項目①:取引履歴

既存取引先企業の与信管理を行う場合、これまでにどのような取引を行ってきたか、社内の取引履歴を確認します。

与信調査の項目②:法務省の登録情報やインターネット上の取引先情報

法務省の商業登記簿の情報は誰でも取得可能です。

また、インターネットで取引先企業の社名、住所、電話番号を検索することで、有益な情報が得られることがあります。

与信調査の項目③:取引先企業から直接入手できる情報

取引先担当者に直接ヒアリングをする、決算書の写しを提出してもらうなどして情報を集めます。

取引先担当者へのヒアリングは電話やメールといった方法もありますが、営業担当者が直接取引先に訪問することで、より多くの確実な情報が得られます。

与信調査の項目④:信用調査会社など第三者から入手する情報

取引内容や会社規模によっては、決算書などが手に入らない場合があります。

このような場合は、信用調査会社などの第三者から財務情報などを収集します。

与信管理の方法 STEP2:与信調査・審査情報分析・信用力評価

収集した取引先企業の情報を分析し、信用力を判断する方法には複数の種類があります。代表的な分析方法として、以下の3つが挙げられます。

信用力の分析方法①:定量分析

決算書の数値を使った分析です。貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)、キャッシュフロー計算書(C/F)などを基に評価を行います。

信用力の分析方法②:定性分析

数値化されたデータ(定量データ)を分析する定量分析に対して、数値化が困難な定性データを分析する方法です。

具体的には、取引先企業の販売基盤や業界環境、参入障壁、労使関係のほか、経営者の資質などについて分析します。

信用力の分析方法③:商流分析

取引先企業が扱う商品やサービスの受発注や納品方法など、取引の一連の流れ(商流)を分析する方法です。

商品の仕入れ先や販売先だけでなく、エンドユーザーも含めた全体的な金銭の流れを調査することで、トラブルにつながる点がないか確認します。

事業会社に与信管理サービスを依頼する場合、財務情報を分析した独自の格付データと倒産確率のデータなどが提供され、客観的判断材料として活用できることがあります。

与信管理の方法 STEP3:与信限度額・与信期間の設定

与信調査・審査で収集した情報や評価結果を基に、与信限度額(与信取引の上限・与信枠)を設定します。

どんな取引であっても代金は未回収となる可能性があり、取引額が大きくなればリスクは増大するため、適正な与信限度額を設定してリスクを抑えることが重要です。

また、与信限度額が大きい場合は与信期間(代金の回収期間)を短く設定するなど、リスクに応じた回収サイトを設定します。

与信管理の方法 STEP4:モニタリング(常時信用変動の調査)の実施

売掛金の発生後は、期日どおりに入金がされるかどうかチェックを行います。

与信管理は代金の回収をもって完了しますが、支払期日前に次回の取引が発生するケースもあるため、与信限度額の超過や与信期間の延長には注意が必要です。

また取引期間中は、継続的な取引先企業の情報収集や、与信限度額・与信期間の見直しが欠かせません。

取引先企業における事業の安定性や財務内容、成長性、資産余力は常に変化する可能性があり、取引開始時や年1回の調査だけでは不十分です。

代金の回収中に問題が生じた場合はもちろん、たとえ問題なく代金を回収できている場合であっても、取引先企業の信用変動を常に注視するようにしましょう。

おわりに

与信管理は、取引開始前に調査・審査で集めた材料から取引先企業の信用力を評価し、与信限度額や与信期間といった条件を設けます。さらに入金までの期間においては、信用変動の継続的な監視が必要です。

ビジネス環境の目まぐるしい変化を背景に、与信管理の重要性は高まっています。

適正な与信管理を行うことで、売上債権(売掛金・受取手形等)の確実な回収を図りましょう。 

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