三井物産クレジットコンサルティング㈱では、与信管理コンサルティングの専門人材によるチームを設置してコンサルティングの実績を着実に増やしています。

　東北電力様は創立以来、「東北の繁栄なくして当社の発展なし」という基本的な考え方が脈々と受け継がれており、東北6県と新潟県を中心に豊かな暮らしに必要不可欠な電気をお客様に届け、地域と共に発展してきた会社です。

　今回は、東北電力株式会社 発電カンパニー 事業戦略部 電力契約 藤巻様、高橋様、佐藤様、東北電力エナジートレーディング株式会社 オリジネーション部　佐藤様に、三井物産クレジットコンサルティングにコンサルを依頼した背景や、半年経過しての状況について伺いました。

　2016年に電気の小売業への参入が全面自由化され、全ての消費者が電力会社を自由に選択できるようになり、新電力と呼ばれる新規の小売電気事業者が増加しました。一方でエネルギー価格高騰・ボラティリティ拡大などの影響を受け、電力小売事業を縮小する、もしくは事業から撤退する小売電気事業者も増えており、業界を取り巻く与信環境は大きな転換点を迎えています。

　電力の自由化以後、自社で与信管理を行いながら、電力卸取引を行ってきましたが、新電力のなかには財務内容が悪化している例もあります。一方で、経済産業省から旧一般電気事業者に対して、新電力との電力卸取引の更なる活性化を要請されています。

　インフラ事業としての電力の発電・卸売事業を安定的に運営していく使命を帯びながらも、電力卸売事業の与信リスクを適切に管理しつつ、電力業界の牽引者として電力市場の活性化に寄与するためには、与信管理体制の更なる強化が重要かつ必要であると認識しました。与信管理体制の強化を検討する過程で外部専門家の支援が必須と判断し、起用先を探していたところ、三井物産クレジットコンサルティングが最適なパートナーであると判断したものです。

　三井物産クレジットコンサルティングは与信管理体制の構築支援に係るコンサルティング実績を多数有しています。当初のミーティングにおいて、三井物産グループが長年の与信取引を通じて培ってきた与信管理ノウハウの紹介を含めた専門的な見地からアドバイスを頂き、当社にフィットした与信管理体制強化の知見を提供頂ける外部専門家であると判断し、三井物産クレジットコンサルティングを起用することにしました。

　当社にフィットした与信管理ルールの設計について、一つ一つ協議しながら丁寧なサポートを頂きました。

　まず初めに当社が描く与信管理体制の姿や課題を丁寧に聴き取って頂いた上で、それに対して専門家としての知見に基づく提案を頂くことで、与信管理体制の在りたい姿（ゴール）を両社間で共有することができました。その過程では、三井物産クレジットコンサルティングによる仮説検証に基づいて粘り強く当社と議論を繰返すことで、当社が当初認識していなかった潜在的な課題についてもあぶり出すことができ、限られた時間の中で、妥協することなく、最短距離で在りたい姿へ到達できました。これは、コンサルティング事業だけではなく、三井物産グループ内で数多くの与信取引へ関与している三井物産クレジットコンサルティングが「実務面における勘所」を強みとして持っていることで成し遂げられたことだと思います。